マーケティングにおける「ペルソナ」で理想的すぎる顧客像を設定していないか?

ペルソナ設定が理想的すぎない? ノウハウ

こんにちは、コピーライティング専門会社・ワードメーカー株式会社の狩生です。

ペルソナというと、マーケティング・ビジネスにおいて欠かせない要素となっています。

ペルソナとはそもそも何かというと、お客さんの像を具体的に描き出す方法のことです。(語源は仮面です)

たとえば、設定例としてはこんなイメージは感じです

  • 28歳の女性
  • IT会社に勤めているデスクワーカー
  • ひとり暮らしで彼氏はいるけれど結婚はまだ
  • 普段はInstagramを使って情報収集
  • ヨガに興味があって週に1回は必ず通うようにしている
  • 仕事は満足しているけれどこのまま勤め続けるかどうか考えている

いわゆる具体的な架空のユーザー像です。

こちらは商品サービスを決めずに適当に書き出しているだけなので、実際は商品サービスからその人の悩みはなにか?普段どんなことを考えているか?困っていることや望んでいることは?興味関心があるものは?…と、リアルに描き出すことが大切になります。

ペルソナを設定するメリットといえば

メリットはもちろん、

具体的なユーザー像を描くことで具体的なアプローチ方法が導き出せること

…です。

たとえば、美容関係の商品を取り扱っているのなら、ペルソナ設定をすることで

  1. どんな美容に興味があるか
  2. 普段はどんなところに不満があるか
  3. どんなタイミングで必要になりそうか
  4. 日常的に困っていることはなにか

などがイメージしやすいので、商品開発・改善やマーケティング・広告にも活用できるようになります。

とはいえ、ペルソナ設定をすることで、メリットばかりではありません。

私は、デメリットもあると考えてます。

ペルソナを設定する大きなデメリットもある

最も大きなデメリットは、表題にもありますように…

理想的すぎるペルソナを設定してしまうこと

です。

「本当にそんな人いる?」という人を描いてしまうのです。

人間はストーリーをつくる生き物だということを前提にしておいてください。

ストーリーとしてつながると「そうそう」と納得しやすくなるからです。

「こんな人いるよね」「こういう悩みの人にアプローチすれば絶対いい!」と社内会議などで盛り上がったりするのですが、本当にその人がいるかどうかというと、残念ながらいないのです

なぜなら、理想的なペルソナ設定なので。

いわばストーリーを作ったのです。

人間は多様です。

平均的な人間というもの実は存在しません。(コクピットにおさまるパイロットの身体を測定したら平均的なパイロットはいなかったという話が有名ですよね)

では、どうすればよいのか?

じゃあ、ペルソナ設定は意味ないのか?

いえ、そんなことはありません。

ペルソナ設定をする or ペルソナ設定をしない

この2択であれば、ペルソナ設定をしたほうが絶対にいいでしょう。ペルソナ設定をしないと、イメージすらできませんので。

ただ、先程のように人間はストーリーを作る生き物なので、勝手にうまいことつなぎ合わせて【それっぽいユーザー像】を作り上げてしまいます。

ペルソナ検定があればマーケッターは特に1級ぐらいを保持しているかもしれません。

ただそれっぽいものなので、もちろん実在はしません

そのため、元も子もないかもしれませんが、実在の人物を探し出してくることが最も良い解決策となります。

なんだそんなことかと思われるかもしれませんが、とても大切なことを伝えています。

人間はこの世にたくさん存在しているのに、実在の人物を見ずに虚構だけで紡ぎあげてしまうのは、非常にもったいないです。(『サピエンス全史』にあるとおり、それが現在の人類が進化した理由でもあるのですが)

 

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