古いWordPressを放置するとどうなる?起こるトラブルとセキュリティ対策

ノウハウ

こんにちは。ワードメーカー株式会社の狩生孝之です。

「ホームページは普通に表示されているから、特に問題ない」

そう思って、WordPressを何年もそのままにしていないでしょうか。

見た目では何の問題もなくても、ホームページの裏側では時間が止まっていることがあります。

2026年10月に起きたPHP脆弱性問題でもそれがあらわになりました。

たとえるなら、10年以上前に買ったパソコンを、
「まだ電源が入るから大丈夫」
と使い続けているような状態です。

確かに、今日も動くかもしれません。

しかし、いざOSを更新したり、新しいソフトを入れたりすると、急に動かなくなることがあります。

WordPressも同じです。

特に注意したいのが、

  • WordPress本体
  • PHP
  • データベース
  • テーマ
  • プラグイン

のバージョンです。

今回は、古いWordPressをそのままにしていると何が起こるのか、そして更新するときに何に注意したらよいのかについてお伝えします。

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WordPressは「ホームページそのもの」だけで動いているわけではない

まず知っておきたいのが、WordPressは一つのシステムだけで動いているわけではないということです。

一般的なWordPressサイトは、

「WordPress本体+PHP+データベース+テーマ+プラグイン」

という複数の仕組みが組み合わさって動いています。

家にたとえるなら、

WordPressが建物だとすると、PHPやデータベースは電気・水道・配管のような存在です。

外から見るときれいな家でも、配管が20年前のままということがあります。

ホームページも同じです。

デザインだけを見ても、内部環境が新しいか古いかはほとんど分かりません。

PHPとは何か?

PHPとは、WordPressを動かすために使われているプログラミング言語です。

普段ホームページを利用する人がPHPを意識することはほとんどありません。

しかし、WordPressを動かすうえでは非常に重要です。

執筆時現在、WordPress.orgではPHP 8.3以上を推奨環境としています。また、MySQL 8.0以上またはMariaDB 10.11以上が推奨されています。

一方で、古いホームページではPHP 7系や、それ以前の環境が残っているケースもあります。

PHP自体にもサポート期限があり、サポートが終了したバージョンでは新しいセキュリティ修正が原則として提供されません。PHP公式サイトでも、サポート終了後のバージョンは未修正の脆弱性にさらされる可能性があるため、アップグレードが推奨されています。

つまり、

「動いている=安全」

ではありません。

古いWordPressを放置する3つのリスク

古いWordPressを放置する3つのリスク

セキュリティ上のリスクが高くなる

最も分かりやすい問題がセキュリティです。

WordPress本体だけでなく、

  • PHP
  • テーマ
  • プラグイン

にも脆弱性が見つかることがあります。

新しいバージョンであれば修正されても、古いバージョンでは修正されないケースがあります。

WordPress公式も、原則として最新バージョンのみを正式なサポート対象としています。古いバージョンにも一部セキュリティ修正が提供される場合がありますが、これは恒久的な保証ではありません。

会社やクリニックのホームページが改ざんされたり、第三者によって不正なページを作られたりすれば、信用にも影響します。

特に、

  • 「問い合わせフォームがある」
  • 「顧客情報を扱う」
  • 「会社や医院の公式サイトとして使っている」

という場合には注意が必要です。

ある日突然、新しい環境に対応できなくなる

古いWordPressは、古いテーマやプラグインとの微妙なバランスによって動いている場合があります。

そこへPHPだけを新しくすると、

  • 「画面が真っ白になった」
  • 「管理画面に入れなくなった」
  • 「一部の機能だけ動かなくなった」

ということが起こる場合があります。

これはWordPress公式も注意喚起している点で、PHPを新しくするとセキュリティや性能面のメリットがある一方、古いテーマやプラグインには新しいPHPとの互換性がないことがあります。

つまり、

「古いから更新する」

という判断自体は正しくても、

「ボタンを押して一気に最新版にすればよい」

とは限らないのです。

古くなりすぎるほど更新が難しくなる

個人的には、これがかなり重要だと思っています。

たとえば、

PHP 8.2から8.3へ変更する

という程度であれば、比較的対応しやすいケースがあります。

ところが、

何年も更新していない古いPHP
↓
古いWordPress
↓
更新されていないテーマ
↓
開発終了したプラグイン

という状態になると、話が変わります。

一つを変更すると、別のところでエラーが出る。

そのエラーを直すために別のシステムを更新すると、さらに別の部分に影響する。

ドミノ倒しのような状態になることがあります。

そのため、

「古くなってからまとめて直す」

より、

「小さな更新を定期的に続ける」

方が、結果的には安全です。

データベースも忘れてはいけない

WordPressの場合、PHPばかりに目が行きますが、もう一つ重要なのがデータベースです。

WordPressの記事、固定ページ、各種設定など、多くの情報がMySQLやMariaDBなどのデータベースに保存されています。

WordPress公式では現在、MySQL 8.0以上またはMariaDB 10.11以上を推奨しています。古いMySQL環境でもWordPressが動く場合はありますが、公式にサポートが終了している環境はセキュリティ上のリスクがあるとされています。

サーバーを長期間変更していなかったホームページなどでは、

「PHPだけでなく、データベースもかなり古い」

というケースがあります。

この場合は、PHPだけを見て判断するのではなく、サーバー環境全体を確認した方が安全です。

「今動いているから触らない」は本当に安全なのか?

「今動いているから触らない」は本当に安全なのか?

ここでよくあるのが、

「今ちゃんとホームページが見えているのだから、触らない方が安全では?」

という考え方です。

確かに、一時的にはその方が安全に見えます。

しかし、これは古い車で、

「故障していないから車検も整備もしない」

と言っているようなものです。

問題は、時間が経つほど選択肢が少なくなることです。

PHPが古い。

プラグインも古い。

テーマの開発会社がなくなった。

サーバー側でも古い環境が使えなくなった。

ここまで来てしまうと、

「少し更新する」

という話では済まず、ホームページそのものを作り直さなければならない場合があります。

WordPressを更新するときは「いきなり本番」で試さない

WordPressを更新するときは「いきなり本番」で試さない

では、古いWordPressはどうしたらよいのでしょうか。

重要なのは、

「バックアップを取って、とにかく最新版に更新する」

だけではありません。

特に長期間更新されていないサイトの場合、次のような流れで確認した方が安全です。

現在の環境を確認する

まず、

  • WordPressのバージョン
  • PHPのバージョン
  • MySQLまたはMariaDBのバージョン
  • 使用テーマ
  • 使用プラグイン
  • サーバー環境

などを確認します。

健康診断と同じで、まず現状を知るところからです。

バックアップを取る

ファイルだけではなく、データベースも含めてバックアップします。

万が一表示されなくなった場合に、元に戻せる状態を作っておきます。

テスト環境を用意する

できれば本番サイトと同じような環境を別に作り、

  • 「PHPを更新するとどうなるか」
  • 「WordPressを更新するとどうなるか」

を確認します。

会社やクリニックの公式サイトで、いきなり本番環境を使って実験するのは避けた方がよいでしょう。

テーマとプラグインの互換性を確認する

ここが重要です。

WordPress本体が新しいPHPに対応していても、古いプラグインが対応していない場合があります。

そのため、

「WordPressが対応しているから大丈夫」

だけでは判断できません。

ホームページにも「健康診断」が必要です

ホームページは作った瞬間が完成ではありません。

公開した日から、少しずつ古くなっていきます。

これは人間の身体と似ています。

健康なときには何も感じません。

しかし、何年も健康診断を受けず、ある日まとめて調べてみると、

  • 「ここも悪い」
  • 「こちらも直した方がいい」

となることがあります。

WordPressについても同じです。

特に、

  • 5年以上前に作った
  • 制作会社との付き合いがなくなった
  • WordPressを更新した記憶がない
  • PHPが何か分からない
  • プラグインが大量に入っている
  • ホームページ担当者が退職した

という会社・クリニックは、一度確認しておいた方がよいと思います。

「壊れてから直す」より「壊れる前に調べる」

ホームページの不具合で困るのは、

「更新できないこと」

そのものではありません。

問い合わせが取れなくなったり、検索して来てくれたお客様がホームページを見られなくなったりすることです。

会社のホームページなら営業活動に影響します。

クリニックなら、診療時間やアクセスを確認したい患者さんにも影響します。

だからこそ、

「まだ動いているから大丈夫」

ではなく、

「まだ動いているうちに確認する」

ことが大切です。

ワードメーカー株式会社では、ホームページ制作やリニューアルだけでなく、既存WordPressサイトの状況確認や改善についてもご相談をお受けしています。

「何年もWordPressを触っていない」

「PHPが古いと表示されたけれど、変更してよいのか分からない」

「ホームページをリニューアルすべきか、今のサイトを修正すべきか判断できない」

という場合には、一度ホームページ全体を確認してみるのも一つの方法です。

ホームページも、人間と同じです。

大きな病気になる前の「健康診断」が、結果的に一番負担を小さくしてくれるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人
狩生 孝之

ワードメーカー株式会社 代表取締役
ランチェスター経営株式会社公認「戦略社長塾」塾長

1983年生まれ。大分県中津市出身。
2006年、23歳で独立開業。自らホームページを立ち上げ、集客に取り組むなかで、Web集客には見た目のデザインだけでなく、「誰に、何を、どう伝えるか」という戦略とコピーライティングが不可欠であることを実感する。

独立当初は、自作教材の販売やホームページ制作に取り組むも、思うように成果が出ない時期を経験。その後、お客様からの助言をきっかけに、コピーライティングを軸にしたホームページ制作へと特化する。これにより、単なる制作代行ではなく、経営者の想いや事業の強みを言語化し、売れる媒体へと整える現在の制作スタイルを確立した。

現在は、ワードメーカー株式会社の代表として、ホームページ制作、LP制作、チラシ・DM制作、Web広告運用、マーケティング支援を行っている。中小企業、地域企業、製造業、クリニック、士業、工事会社などを中心に、事業の魅力や選ばれる理由を整理し、集客・問い合わせ・売上につながる媒体づくりを支援している。

著書に『お客様が集まるホームページの教科書』。また、『ペライチのデザイン』『情報満載のペライチのデザイン』にも協力。企業、公的機関、大学などでの講演実績もあり、Web集客、コピーライティング、チラシづくり、ランチェスター戦略、生成AI活用など、実務に即したテーマで情報発信を行っている。

これまで、堀江貴文氏の講演会ホームページ、アンソニー・ロビンズ氏、ジェイ・エイブラハム氏関連のチラシ制作にも携わる。さらに、制作したホームページをきっかけに商品販売が伸び、工場建設につながった企業や、10年以上にわたり同じホームページで集客し続けている企業もある。

ワードメーカー株式会社の社名には、「言葉を代わりにつくり、会社の価値を伝える」という意味が込められている。

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